大切な眼底検査。目の疾患はもちろん
全身疾患を発見するメリットも
当院では、特に眼底検査に力を入れています。 日本で失明の原因となる疾患は、
1緑内障
2糖尿病網膜症
3網膜色素変性症
5近視性黄斑萎縮
と続きますが、いずれも眼底疾患で、早期発見や生活習慣の改善で悪化を予防できる場合があります。これらの失明原因疾患については、特に初期はなかなか自覚症状として現れないため、眼科を受診するまでに症状が進行してしまうことが多いのが現状です。また、加齢にともない眼底疾患を発症する確率は高くなり、たとえば緑内障は40歳以上の20人に一人が発症しているといわれています。とにかく早期発見が大事で、早めの治療を行うことでリスクは軽減できます。皆さまには、人間ドックを受けるようなイメージで眼底検査にも意識を向けていただければと思います。
血管を直接見ることのできる眼底検査ならではのメリットとして、脂質異常症、高血圧、糖尿病といった疾患が、内科に先がけてみつかることもあります。
さらに眼底検査の所見から、以下のような発症リスクが言われています。
- 網膜出血がある場合 ⇒ 10年後に心臓病でなくなる確率が2倍
- 血管新生を伴う加齢黄班変性症がある場合 ⇒ 5年後に脳血管疾患の発症が2倍
- 動脈が細い場合 ⇒ 5年後の高血圧の発症が1.6倍
- 網膜出血、交叉現象があり脳室が拡大している場合 ⇒ アルツハイマー発症のリスクが高まる
- 進行した加齢黄班変性症 ⇒ アルツハイマーの発症が2倍